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海上運賃の高騰はいつまで?高くなった原因やコンテナ不足への対処法など徹底解説!

海上運賃の高騰はいつまで?高くなった原因やコンテナ不足への対処法など徹底解説!
INDEX 目次

海外と輸出入を行っている企業のなかには、海外運賃の高騰によって自社への負担が増大していると感じている方も多くいらっしゃることでしょう。

本記事では、現状、輸送費が高騰している背景や原因を解説するとともに、なぜこのような状況に至ったのかを明らかにしていきます。メーカーや商社など、輸出入にかかわりのある皆様はぜひ参考にしてください。

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海上運賃の高騰はいつまで続く?

海外運賃が高騰する直接的なきっかけとなったのは、2020年半ばのコンテナ不足とされています。海上輸送に必要なコンテナの供給不足により、コンテナ船も不足して予約が困難となり、輸送費の上昇を引き起こしました。

現在も海上輸送費の高騰が続いています。この状況がいつまで続くのか、いつ収束するかは、今は不透明な状況です。

海上運賃が高騰した原因とは

なぜ海上運賃が高騰したかについては、主に4つの原因が考えられます。それぞれの原因の概要を見ていきましょう。

海上コンテナの不足

第一に、中国が海上輸送用コンテナの生産量を制限したことが、2020年に表面化したコンテナ不足の直接的な原因であるとされています。

世界中で使用されている海上コンテナの大半は中国で製造されたものです。中国は、海上コンテナの製造において最大のサプライヤーの地位を占めています。

それが、2018年に起こった米中貿易摩擦の影響で、中国からアメリカ向けの輸入品の荷物量が減少したことで、コンテナの需要も下落します。その影響により、中国でのコンテナ生産量が約40%減少しました。

結果として、2020年頃には荷物量に対してコンテナの供給が追い付かない状況が進行しました。

海上コンテナの不足によりコンテナ運賃も大幅に上がり、それが海上運賃の高騰につながっています。

新型コロナウイルスの感染拡大

海上運賃の高騰を招いた第二の原因は、2020年の新型コロナウイルス感染症の拡大です。

欧米諸国の都市部では、感染防止対策の一環としてロックダウンを実施し、人と物の動きを一時的に停止させました。自宅で過ごす人が増えたことで巣ごもり消費が発生し、その影響で国際物流の荷物量が予想外に急増しました。

前述のとおり、ただでさえ海上コンテナが不足しているなかで、予期せぬ貨物量の増加がコンテナ不足のさらなる深刻化を招き、コンテナ運賃が高騰、海上輸送費の高騰につながりました。

また、感染対策として主要港を閉鎖し、労働者の出入りを制限したことも大きく影響しました。港湾機能が低下、コンテナ不足と輸送費高騰の問題はさらなる悪化の一途をたどりました。

港湾機能の低下

前述のとおり、新型コロナウイルス感染拡大防止策としてのロックダウンの影響で、労働力不足に陥ったのは、主要港も同様です。人手不足が港湾機能の低下を引き起こし、コンテナの荷下ろしにさらなる時間を要するようになってしまいました。

北米の主要港では増えた荷物量により、船から荷下ろしされたコンテナが長期にわたり山積みになり、荷下ろしを待つ船が沖合いで順番待ちをしたり、港で大混雑が起こったりするような状況も発生しました。

特にロサンゼルス港では、空のコンテナが港湾のスペースを圧迫したため、滞留する海運会社に手数料を科す措置が取られました。さらに予定期日に荷物を引き取れない場合には延滞料が発生するなど、追加費用が物流コストに転嫁され、輸送費の高騰に繋がったとみられています。

トラックドライバー&シャーシの不足

港に荷揚げされたコンテナを運ぶトラックドライバーやコンテナ専用車のシャーシ、貨車の不足も、荷受人側が抱える新たな問題です。

日本のみならず、世界各地でドライバー不足が深刻化していますが、国際物流の現場も例外ではありません。トラックドライバーだけでなく、港に届いたコンテナを運搬するシャーシも不足している状況です。結果、荷下ろしした後の空コンテナを港へと返却する作業にも遅れが生じ、内陸部のデポ(小型物流拠点)や倉庫での空コンテナ滞留が発生しています。

こうした問題によってコンテナの循環が停滞した結果、世界的なコンテナ不足が起こり、新たな輸送ブッキングが困難となっている状況が、世界各地で散見されています。

コンテナ不足が続くと何が起きる?

今後もコンテナ不足が続いた場合、以下の3つが起こると予想されています。

1つ目が、輸送の遅延です。世界的なコンテナ不足は改善されておらず、国際物流の遅延が常態化しています。特に北米向け輸送では、本記事掲載時点で1カ月程度の遅延が発生していると、日本の物流会社もアナウンスしています。

2つ目は、コンテナ運賃の高騰です。2020年後半から海上運賃の高騰が続いており、2024年現在も船賃は高水準を維持しています。この状況は、国内の大手海運会社の収益にも大きく影響しております。

3つ目は、物価の長期的な上昇です。コンテナ不足による海上運賃の上昇は、輸送コストの増加、最終的には商品価格の上昇につながっており、実際に、大豆などの原材料価格の高騰と輸送コストの増加が原因で、日常生活に必要な食品の値上げが発生しています。物価上昇は食品に限らずあらゆる商品に影響を及ぼし、国内外に波及しています。

コンテナ不足の原因とは

今、世界中でコンテナ不足が深刻化し、海上運賃の高騰と物価の上昇に拍車をかけています。改めて、今回のコンテナ不足はどうして起こったのか、3つの原因を見てみましょう。

アジア発北米向けの貨物の急増

原因の1つには、アジア発北米向け貨物の急増があります。

中国では、新型コロナ感染拡大により一時的に冷え込んでいた自動車や機械、電気製品の生産が急速に回復しました。一方アメリカや欧州などでは、コロナ禍により人々が在宅で過ごす時間が増えて消費行動が変化し、家具や玩具、家電製品などの輸入が増加しました。

北米西海岸のロサンゼルスとロングビーチの港では、コンテナ貨物の取り扱い量が著しく増加し、前年の取り扱い量を上回るほどです。

港湾作業員不足によるコンテナ処理能力の低下

コンテナ不足の原因の2つ目は、港湾作業員の不足によるコンテナ処理能力の低下です。

アメリカでは、新型コロナウイルス感染症の拡大によりロックダウンが起こり、海上輸送の玄関口となる西海岸のロサンゼルス港とロングビーチの港で港湾作業員が不足する事態となりました。

結果、港湾内で荷さばきが進まずコンテナが滞留しているうえに、コンテナ船が入港できず港湾の混雑が生じている状況です。

こうした状況は世界の主要な港へと影響を及ぼし、海上輸送の遅れと船舶の沖合いでの待機が深刻化しています。

欧米で空コンテナが滞留している

コンテナ不足の第3の原因は、欧米での空コンテナの滞留です。

欧米では、港で一度シャーシに載せられてトラックで運ばれたコンテナが、空になった後も内陸部のデポや倉庫で滞留している状況が起こっています。これは前述のとおり、シャーシやトラックドライバー不足により空トランクの回収が追い付いておらず、コンテナがすぐには港に戻らない状況が続いているためです。

これにより、アジアへのコンテナの回送が滞り、コンテナ不足の問題が発生しています。

海上輸送費の高騰、どう対策する?

世界的なコンテナ不足、港湾機能の低下などにより海上輸送費の高騰が起こっていますが、輸出入を行う企業はどのような対策を講じる必要があるのか3つのポイントから見ていきます。

代わりの輸送方法を検討する

輸送コストの高騰に直面した場合、最も直接的な解決策の一つは、従来の海上輸送や航空輸送に代わる輸送方法を検討することです。

例えば、輸送経路の一部で鉄道などの陸路輸送を利用したり、近距離であれば内陸水路輸送を利用したりするなどの対応が挙げられます。これらの方法は、特定の条件下や特定の地域間での輸送においては、コスト効率が良い可能性があるため、検討・実践してみる価値はあるでしょう。

コンテナの共有・臨時船の追加投入を試みる

コンテナ不足や輸送費高騰の問題に対応するためには、物流業界内での企業同士の協力が鍵となります。具体的には、複数の企業がコンテナを共有することで利用効率を高め、空コンテナの往復運送を減らすことが可能です。

需要が特に高まるピーク時に臨時船を追加投入することで、コンテナの供給を増やし、輸送の遅延を減らすこともできます。

そのほか、リードタイムの設定を見直してより余裕を持たせたスケジュールと在庫で対応する、在庫管理の精度を高めて無駄を省くなどの方法も有効でしょう。

まとめ

海上運賃の高騰の原因は海上コンテナの不足です。その背景には新型コロナ感染拡大の影響によるアジア発北米向け貨物の急増、港湾機能の低下、トラックドライバー不足などの問題があります。コンテナ不足はさらなる輸送遅延や運賃上昇、物価の長期的な上昇を招く恐れもあります。

海上輸送費の高騰に対応するには、代わりの輸送手段の活用やコンテナ共有の促進、臨時船の追加投入などを検討する価値があります。

その点、三菱商事ロジスティクスは、機械・化学品・消費財など多岐にわたる製品の取り扱いを通じて蓄積した高度な物流ノウハウを元に、貴社のニーズに合わせて最適な輸送方法を提案いたします。海上運賃の高騰に悩んでいる企業の皆様は、ぜひ三菱商事ロジスティクスにご相談ください。

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