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コンテナの荷崩れとは?発生する原因や責任の所在などについて解説!

コンテナの荷崩れとは?発生する原因や責任の所在などについて解説!
INDEX 目次

輸送中のコンテナの荷崩れは、貨物に大きな損害をもたらして輸入する側にとって経済的損失を引き起こします。輸送中の経済的損失のリスクを最小限に抑えるためには、荷崩れが発生する原因や責任の所在などについて知っておき対策しておくことが大切です。 

本記事では貨物の積み上げの種類から荷崩れが発生する原因のパターンまで解説していきます。リスク回避のためにぜひチェックしておきましょう。 

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コンテナの荷崩れとは? 

コンテナの荷崩れとは、輸送中にコンテナ内の貨物が移動したり、倒れてしまったりすることです。荷崩れすること、貨物が損傷するだけでなく、積み下ろし作業時の事故や配送遅延の原因となることがあります。荷崩れを起こさないように、荷物の積み込み時にはしっかりと固定することが重要です。 

荷崩れによって横転事故などが発生するケースも 

国土交通省が行った「国際海上コンテナの横転事故等の発生状況」の調査では、平成18年~令和元年の期間にコンテナ事故が142件起きています。原因別の事故では「積載状態に起因する事故」が17件、そのうち10件は「偏過重・荷崩れ」が原因でした。荷崩れ起因の事故は全体の7%ほどですが、荷崩れによって横転事故などが発生する可能性は十分にあります。 

バンニング・デバンニングとは 

バンニングとは商品をコンテナに積み込む作業のことで、デバンニングはコンテナから商品を取り出す作業のことです。これらの作業は、輸送の効率や安全性を確保するために重要で、適切な方法で行われる必要があります。以下では、それぞれについて詳しく解説します。 

バンニング

バンニング(VANNING)は、輸出貨物をコンテナに積み込む作業を指します。輸出される貨物は、まず保安地域である港頭地区の保税蔵置場に運び込まれ、一時的に保管されます。そこでは、輸出通関の手続きが行われ、完了した後に貨物がバンニングされます。物流業界ではこの作業を「バン詰め」とも呼び、貨物を安全に固定しつつ効率的に配置することが重要です。 

デバンニング 

デバンニング(DEVANNING)はバンニングの逆の意味を持ち、貨物がコンテナから取り出される作業のことを指します。到着したコンテナは保税蔵置場などの指定された場所へ運ばれ、その後に貨物がコンテナから取り出されます。デバンニングされた貨物は輸入通関手続きが行われた後に、荷主に引き渡されます。 

ラッシングとは 

ラッシングは、輸送中のコンテナ内の貨物を安全に固定する作業です。ラッシングベルトやラッシングバー、木材などを使用して、貨物が移動しないように固定します。 

ラッシングを適切に行わないと荷崩れを引き起こし、貨物の損傷や輸送事故、デバニング時の作業事故に繋がるリスクがあります。ラッシングは貨物輸送の安全を確保するために不可欠な作業です。 

コンテナ船での荷崩れで考えられるパターン 

コンテナ船で荷崩れが起きた際には、主にコンテナそのものが荷崩れした場合と、コンテナの内部で荷崩れが起きた場合の2つのパターンがあります。パターンごとに原因やリスクなどを解説します。 

パターン1.コンテナそのものの荷崩れ 

コンテナそのものの荷崩れは、コンテナの積み重ね方や船の運航に問題がある場合に発生します。悪天候で船が強い横揺れに見舞われると、ラッシングロッドやツイストロックでは防ぎきれず、荷崩れを起こす場合があります。 

また、コンテナの船上でのバランスの悪さ、コンテナ重量の計量ミスなども荷崩れの原因となります。さらに、ラッシングロッドやツイストロックの破損や作業者のミスでも荷崩れが起き得ます。

荷崩れした最悪の場合は、コンテナが海上に落下し貨物の回収ができず、経済的に大きな損失を引き起こします。そのため、これらのリスクを回避するために、コンテナ同士をしっかりと固定することが重要です。 

パターン2.コンテナの内部での荷崩れ 

コンテナ内の荷崩れは、貨物が適切に固定されていない場合に発生します。固定には木材などを用いるショアリングや、ロープなどを用いるラッシングがあります。しかし、これらの固定が不十分だった場合、輸送中の揺れなどによって貨物が動き、コンテナ内で荷崩れを引き起こします。 

コンテナ内の荷崩れは貨物の破損などに繋がり、経済的損失を起こすリスクとなります。また、それだけでなく荷崩れした貨物がデバンニング時に作業者の身に落ちてくるリスクもあり、作業の安全性にも大きく関わります。そのため、コンテナへの荷詰め時のショアリングやラッシングによる固定作業は非常に重要です。 

コンテナの荷崩れが発生する原因 

先述のとおり、コンテナの荷崩れが発生する主な原因は、荷物の積み重ねや固定が不十分なことです。荷崩れが発生した際に貨物の破損だけで済めばよいですが、荷崩れした貨物が作業者の身に落ちてしまうなどの危険もあります。 

そのため、貨物の形や重量にあわせて適切に積み上げる、重量のある貨物は低いところに積んで安定させる、コンテナ自体の破損がないか確認するなど、荷崩れが起きないように十分に注意する必要があります。 

コンテナの荷崩れが発生!誰が責任を負う? 

コンテナの荷崩れが、安全なラッシングや適切な輸送を行ったにもかかわらず発生した場合、通常は輸送業者の責任は問われません。また、どの段階で荷崩れが発生したかによっても、責任の所在は変わりますが、荷崩れが発生したタイミングが不明な場合も多くあります。 

賠償請求は誰に行うべき? 

輸送業者に対する損害賠償請求は稀で、ほとんどの場合は保険によって処理されます。これは輸送業者が「運送人約款」により、コントロール不能なリスクによる損害から免責されるためです。

事故の証明が難しい場合、輸入側は保険求償を行いますが、これは適切な梱包、ラッシング、ショアリングが前提です。異常な破損が発見された場合、費用負担や保険交渉が行われ、責任の所在が重要になります。 

そのため、荷崩れによって貨物が破損した場合の責任がどこからどこまでなのかは、契約でしっかり確認しておくことが必要です。また、保険会社に対してもどのような場合に保険が支払われるのかを確認してから取引を行うことが重要です。 

まとめ 

コンテナの荷崩れは貨物の経済的損失や船の横転事故、作業者の事故などさまざまなことを引き起こすリスクがあります。これらのリスクを回避するためには、貨物の十分な固定や安全確認を行うことが重要です。 

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